(株)ダイレクト21

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世界初、ダイカスト2大不良(巻込巣・ひけ巣)を同時解決

簡単設置・安価にオールインワンのシステム、近く市場投入


 ダイレクト21(神奈川県相模原市、岩本典裕社長)は世界で初めてアルミニウム合金ダイカストの内部品質における2大欠陥・不良となるブローホール(巻込巣)とひけ巣を同時解決する手法「スーパーダイカスト法」(商標登録)を開発し、プロトタイプ装置を試作した。巻込巣とひけ巣ではそれぞれ別の対策手法が用いられてきたが、同時解決するニーズが強まり、同社は既存技術を組み合わせたオールインワンの仕組みを考案した。近く市場投入する方針で、販売価格は750万円程度を想定する(ポペット付き加圧ピン、酸素流量制御を含む)。

 開発した仕組みはキャビティの改造なしで簡単・安価に実施でき、破断凝固片のゲート詰まりも管理できるのが特徴である。「(ダイカスト現場にとって)鋳巣の可視化や方案にあまり神経を尖らせることなく、不良対策ができる」(同社見解)と作業負担の軽減に大きく貢献するとみる。巻込巣の特徴は内側がツルツル(断面は丸形状)で発生箇所が毎回少しずれる。一方、ひけ巣は内側がザクザク(断面は長細い)で発生箇所は常に一定だ。この特徴の違う鋳巣を同時解決するため、同社が組み合わせたのは以下の技術になる。①ひけ巣対策としてランナーからの第二射出を取り入れ、製品全体を鋳造圧力約4倍で加圧する「ランナー加圧」(2021年度素形材センター会長賞)、②巻込巣対策として真空法やPF法に代わる独自技術の「ソフトPF法」(2018年DC会議論文:キャビティ直バルブ(CDV)を用いた各鋳造工法(大気開放,ソフトPF,ソフト減圧)による品質改善評価)。

2500㌧機の性能を5000㌧超のダイカストマシン並みに引き上げられる

 以上の2つの技術融合では、既存のランナー加圧装置にソフトPF装置を付帯する仕様で、このランナー加圧ピン先端から酸素を出す仕組みを考案した。これによりランナー加圧の特徴であるダイカストマシンのダウンサイジング化も一段と使用領域が拡がると同社はみる。金型が搭載可能で射出充填能力があれば350㌧機で800㌧機用製品の鋳造ができ、理論的に2500㌧機の性能を5000㌧以上の超巨大機並みに引き上げることも可能となる。

 さらに今回ランナー加圧分断方式も考案しており、ランナー加圧した際、製品部とチップを切り離すことで大幅なハイサイクル化も実現できそうだ。いま海外で進む超大型ダイカスト一体成形においても、巨大マシンを導入することなく、カーボンニュートラルに沿ったスマートファクトリー化に貢献し、「日本発のダイカスト・イノベーションになる」(同社見解)と期待を込める。

税制優遇

 なお、ダイレクト21の装置を使い、生産性が年平均1%以上向上している効果が確認されると税制優遇を受けられる。同社(設備メーカー)を通じて工業会等から生産性向上要件を満たす設備であることの証明「中小企業等経営強化法の経営力向上設備等及び先端設備等に係る生産性向上要件証明書」を取得することができる。証明書発行は申請して数日~2カ月程度で可能。


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