年頭のご挨拶
兵庫県ダイカスト工業協同組合
理事長 香川 雅彦
新年あけましておめでとうございます。
2025年の年頭にあたりご挨拶を申し上げます。
兵庫県ダイカスト工業協同組合の会員の皆様におかれましては、日頃より組合事業にご理解とご協力いただき厚く御礼申し上げます。
2024年、当組合では役員改選が行われ、大西康久理事長から私、香川雅彦が理事長に就任いたしました。大変な重責ではございますが、精一杯努めてまいりたいと存じます。皆様の温かいご支援を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
現在の業界を取り巻く様々な問題、中国経済の減速、円安による燃料費の上昇、アルミスクラップの海外流出、それに伴い材料価格の上昇、そして人材不足、人件費の上昇など、考えてみれば製造原価の悩みの種ばかりが浮かんできます。
当組合の正会員の数も平成元年(1989年)当時、19社 賛助会員14社 それが現在は正会員7社、賛助会員14社となっております。この状況を見ると、はたして後継者が安心して事業を継ぐことができるような仕事なのか、後継者に自信をもって引き継がせることができるような仕事なのか、そこに当組合がどのように関わっていくことができるのか。
昨年は当組合の事業として、懇親会などは開催してきましたが勉強会、講演会は行うことができませんでした。コロナ禍以降、みんなで集まるような企画を考える元気が、パワーが希薄になっているように感じます。必要な情報や機械加工なども含めた技術情報もネットで調べれば容易に入手できる今日、若手経営者が組合に参加する意義を感じなくなっているようです。当組合の存在価値をあらためて、考えなければならないと思います。
昨年、兵庫県鋳造技術研究会(非鉄鋳物)の技術講演会に招待していただき、参加者を募ったところ十数名の参加希望があり、鋳造とはいえ異なる製法、鋳物とダイカストという視点の異なる質疑応答に講演会が大いに盛り上がりました。やはり講演会、勉強会を主体にした活動が必要だと感じました。
当組合の懇親会や勉強会に参加することで、自社の強さ、弱さを知り業界内での自社の立ち位置、経営のヒントを得ることができる。SNSやネットにはない、人と人とが対話によって情報を分かち合う文化が大切だと思います。
当組合には個性豊かな技術を持った企業が集まっております。歴代の理事長の理念である「和気あいあいと仲良く集まろうやないか」と「組合をしっかり守っていかなあかん」を念頭に活動をしております。これからも当組合が若手後継者の助けになれば、という思いを基に活動を進めて参ります。当組合に参加している会社の社員、後継者、また組合に加入していない会社が積極的に参加したくなるような企画を検討し、兵庫県立工業技術センター、兵庫県鋳造技術研究会、鋳造工学会など関連団体に協力を依頼、連携し兵庫県ダイカスト工業協同組合員各社の個性を活かした組合活動を進めて参りたいと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。
本年も皆様の益々のご発展とご健勝を祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。