アッサブジャパン(株)

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3Dプリンター用の新粉末「AM DIEVAR」を開発

ダイカスト金型の不具合を解消する造形サービス開始


 工具鋼を展開するアッサブジャパン(東京都千代田区、TEL03-5226-3781)はダイカスト金型の焼付き、ヒートチェック、サイクルタイム、引け巣等の課題解決へ、金属3Dプリンター用粉末「AM DIEVAR」を使用した造形サービスを開始した。

 この造形サービスは高い靭性を必要とする用途向けを対象に、ダイカストに要求される多くの特性をカバーするソリューション。独自設計の冷却回路と優れた靭性、良好な耐ヒートチェック性を持つ粉末の特性を生かし、製造困難な部品の生産を支援する為、粉末のみの販売はせず、あくまで部品として提供する。

 粉末はスウェーデンのウッデホルム製鋼所で開発・製造しており、アジアでは金属3D事業の主要拠点を台湾に設置。台湾にあるグループ会社を通じて設計、シミュレーション、造形、後工程まで全て請負う態勢で、日本だけでなくアジア全域でのサポート体制を構築している。

 AM DIEVAR はクロム-モリブデン合金の高性能熱間工具鋼「DIEVAR」 をガスアトマイズしたもので、物性値や機械的性質はソリッドのESR材と同等。造形品はEOS社のM290(造形サイズ250x250x325mm)で試作及び量産する。主な用途はコアピン、インサート、分流子、シリンダコア、ウォータージャケット等で、複雑形状にも対応できる。マルエージング鋼に対してコバルトフリー、高い焼付き抵抗、良好な熱伝導率で優位性があり、NADCA2018でダイカスト用鋼認定のDIEVARと同等の機械特性を持つ。

 マルエージング鋼は3D造形性に優れているが、ダイカストの不具合(焼付きと溶損)に対しては化学組成の限界から、AM DIEVARより不具合が発生しやすく、金型のヒートチェックが原因で操業停止する事例も多い。このマルエージング鋼の3D造形品に比べ、P-ESR法(加圧式エレクトロスラグ再溶解)を利用して生産したAM DIEVARは硬さ46/48HRCで350J超が期待でき、Vノッチ衝撃では素材サイズによるが 25J超が見込まれる。

 なお、アッサブグループはスウェーデンのウッデホルム社製工具鋼販社としてアジアにおける販売ネットワークを担い、鋼材だけでなく、機械加工、熱処理、表面処理サービスを提供するワンストップ・ソリューションを展開する。



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