ダイヘンと共同で「プラズマ切断ロボットシステム」
多種多様なワークを1台で完結、販価もカスタムメイドより1/3
ハイパーサームジャパン
ギガキャストに端を発したアルミダイカスト製品の大型化とゲート・ランナーの厚肉化にあわせ、後工程を効率化し、サイクルタイム短縮による生産性向上を目指す動きが目立ってきた。
この一環でレーザー切断に対し、日本でもプラズマ切断への関心が高まっていることから、米国の大手プラズマ切断装置メーカーの日本営業拠点、ハイパーサームジャパン(大阪市西区、TEL06-6225-1183)は産業ロボットメーカーのダイヘンと共同で「プラズマ切断ロボットパッケージ」を2026年から本格販売する。
ハイパー社が開発した革新的なプラズマ切断装置「XPRシリーズ」と、ダイヘンのロングリーチのロボットシステムを組み合わせた一式商品で、高品質な3次元切断を自動化し、多種多様なワークに1台のロボットシステムで完結する仕様。価格帯も一般的なシステムインテグレータによるカスタムメイドより1/2~1/3に抑えられる水準とする予定。
2025年12月のロボット展で初披露し実演
ハイパーサームジャパンによると「日本の四輪及び2輪メーカーやティア1、産業機器メーカーからアプローチが急速に増えている」とし、レーザー切断に比べて圧倒的な価格競争力とサイクルタイム短縮で、ダイカスト製品の切断加工におけるシェア拡大を目指す。
プラズマ切断は複雑形状や厚肉製品、曲線も短時間に仕上がりがきれいな切断ができ、2次加工を要せずサイクルタイム短縮に寄与するのが特徴。さらにレーザー切断に比べて安全面や初期投資を抑えられることも大きい。ロボットシステムに組込むことで、熟練労働者への依存を最小限抑え、生産性向上と作業現場事故の大幅軽減が見込める。
一方、これまでプラズマ切断の自動化における課題は、①高価な専用機で汎用性が低い、②切断条件の設定と切断開始時の教示が煩雑、③トーチ距離が一定でなく品質が不安定、等が挙がっていた。この課題解消へ、両社のロボットパッケージは、誰でも扱えるよう切断条件を自動設定でき、トーチ高さの自動調整でワークの熱歪みや位置ズレも自動補正する仕組みで、消耗品の寿命向上やチョコ停低減にも寄与するのが特徴。
さらに三次元形状のアルミ、ハイテン材でも1台のロボットシステムで極めて高品質な切断(滑らかで真直ぐ)を短時間で実現し、切断時に溶けたアルミが固化して着くといった2次加工を要する手間も省略できることも大きな利点だ。
【XPRシリーズ】
ハイパーサーム社の「XPRシリーズ」はギガキャスト用トリミング装置として世界的に導入が増えている。水プラズマ切断など様々なプラズマ切断が可能で、かつIoTなど自動化機能を有した最上位モデルになる。熟練労働者への依存を最小限抑え、生産性向上に貢献する。業界一の切断品質が得られる独自技術を搭載し、消耗品の使用量を低減し運用コストも大幅削減できるのが特徴。世界的に物価高の環境下にあるなか、同シリーズはランプダウン保護機能・自動トーチ保護機能を搭載し、消耗部品の長寿命化を実現、ランニングコスト低減に寄与する仕様になっている。例えば自動トーチ保護機能では電極寿命によるトーチの致命的な損傷を防止できる。
なかでも最高の万能性を誇るXPR460(最大出力460アンペア)は塗装や錆など表面状態が良好とはいえない状態のアルミ、軟鋼、ステンレスでも高精度切断できる世界で最も強力で汎用性に優れた装置。滑らかな切断面、低テーパー角度によりドロスや再加工を減らし、二次加工削減に寄与する。