新年のご挨拶
日本ダイカスト工業協同組合
理事長 西村 央
謹んで新春のお慶びを申しあげます。日本ダイカスト工業協同組合の理事長をしております、株式会社プログレスの西村です。
思い起こせば、昨年は原材料の高騰、燃料・電気代の高騰の波が襲ってまいりました。経済産業省の御指導もあり多くのお客様にお認め頂き、価格改定が進みました。デフレ下で社会人生活を送ってきた私には値上げが行えることは大きな驚きでした。昨年は大手企業の賃上げについての話題が良く聞かれました。様々な日用品の値段が上がっている以上、従業員の賃上げを考えるのは当然です。しかし、全ての会社の事業が好調とは限りません。会社が継続していくためには利益が必要です。自助努力だけではどうにもならない状態です。大きな企業のお客様から徐々に、人件費上昇の価格改定を御理解してきてくださっているように感じております。この流れが日本全国隅々に行き渡ることを願っております。
一方、どのようにお客様に満足・安心して頂ける活動をしていけるかも重要になってくると思います。後継者問題、少子高齢化による人手不足、カーボンニュートラル等、皆様も同じような問題を抱えていると思います。組合の枠の中で同業者が協力し合うことでお客様に安心して頂き、社会要請に答えていくことも必要なことだと考えております。その一つとして、カーボンニュートラルの取り組みがあると思います。先日、とあるお客様は「中小企業にどのように取り組んでもらうか悩んでいます。」とおっしゃっておりました。一昨年から株式会社プログレスとして商工中金様の御指導の下、カーボンニュートラルの取り組みを行っております。商工中金様の知見によって、多くの同業者が、簡潔にカーボンニュートラルに取り組められるようになることを期待しております。また、昨年、1月の石川・能登半島地震をきっかけに広域の組合としてBCPの観点からの活動を検討して参りました。現在、中小機構様の御支援を頂き、「連携事業継続力強化計画の策定」をしていく方向で話し合いが行われております。「我々は、相互扶助の精神を誇りとし、協同の力で中小企業、 地域社会の未来を切り拓くことを使命とする。」 我々が所属する中央会の基本理念です。これからも協同の力がどのような事に適用できるのかを考えてまいりたいと思っております。
今年の干支は、乙巳(きのと・み)だそうです。多くの人にとって成長と結実の時期となる可能性が高いそうです。各企業様々な努力をしてきていると思います。その努力が実を結ぶ日が近いそうです。期待したいと思います。
本年が皆様方にとりまして良い年でありますよう心からお祈り申し上げますとともに、ますますのご発展とご多幸を祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。