2024ダイカスト展示会注目のブース
NTN
多点高速の外観検査を可能にする万能性
手首関節モジュール「i-WRIST」
NTNはまるで手首のようになめらか、かつ俊敏に動作する手首関節モジュール「i-WRIST(アイリスト)」を出展する。i-WRISTにカメラや照明などの画像処理機器を搭載し、直動および回転アクチュエーターと組み合わせることで、ワークの表面のキズ、タップ穴内部の鋳巣や切粉残りの目視検査を自動化する提案だ。垂直多関節ロボットでは実現困難な多点高速検査が評価され、ダイカスト製品の外観検査工程に採用されている。
i-WRISTは複雑形状ワークの高速マルチアングル撮像が得意だ。作動範囲内に特異点がなく、無駄のない姿勢変更が可能なため、検査時間を大幅に短縮できる。例えばダイカスト製車載電装ケース33箇所の撮像では、垂直多関節ロボット15秒に対し、i-WRISTは6秒だ(NTN比較)。曲面や突起部の撮影はもちろん、タップ穴を斜め上方から全周方向に動かす動作により、タップ穴の奥にある鋳巣等の欠陥を捉えることができる。i-WRISTに搭載可能な画像処理機器は最大3kgであり、画像処理機器の種類やメーカーを問わない。
コントローラーはi-WRISTだけではなく、直動及び回転アクチュエーターまで制御する。ロボット言語のような専門知識は不要であり、視覚的にわかりやすい教示アプリにより、ワークの撮影箇所を簡単に設定できる。
これから外観検査工程の自動化の検討を始める事業者向けに、画像処理機器やワークの取付けのみですぐに使用できる「i-WRISTスターターパッケージ」をラインナップし、試作機設計や動作検証の工数削減を提案する。