2024ダイカスト展示会注目のブース

アート1


世界初の開発・実用化

マスキング不要 電気が通るアルマイト「導電マイト」

帯電防止や電磁波シールドで効果


アルミニウム及びマグネシウムの表面処理専門メーカー、アート1(神奈川県大和市)はアルミダイカストの帯電防止や電磁破シールド効果を発揮する、マスキング不要の電気が通るアルマイト「導電マイト」を世界初で開発・実用化し、J-decとして初展示する。

「導電マイト」は耐摩耗性と導電性の良い皮膜を持つのが特徴。皮膜を付けてもアルミ素材と同等のシールド特性を有するため、電磁波シールド性や帯電防止が必要な部品や導電性を必要とする部品に適用でき、色調もほぼ全てに対応可能。また鉄と同等の硬さで傷つきにくく、耐摩耗性にも優れ、具体的数値は次の通り。硬度350~400HV、耐摩耗性100ds/µm前後、皮膜抵抗値10⁰~10⁻² Ω(4端子による測定)、シールド性0・1MHz~1GHz。アルミダイカストで対応する材料はADC3、ADC5、ADC6、ADC10、ADC12、ADC12Z、ADC14、対応可能最大サイズは500×120×600mm。

J-decでもう一つ披露するのはアルミダイカストの腐食に困っているユーザーを対象に高耐食性に特化したアルマイト処理「AD864」になる。ADC12の耐食性はアルミダイカスト材の中でも低く、使用用途によっては化成処理、アルマイト、塗装等で防錆処理をする必要が生じるが、現状のJIS・H8601の一般アルマイト処理では十分な要求を満たすことが難しい。このため開発したのが「AD864」で、面粗度が小さく均一な皮膜の生成と髙耐食性を両立した。ADC12材でも5千時間以上(塩水噴霧試験)の耐食性を保持し、用途は海洋/海岸で使用する各種製品や半導体部品、医療機器部品、精密部品全般。