(株) 南 武
[PR]
カーボンニュートラルに即応した商品、電動油圧シリンダー
消費電力95%減、作業環境改善でスマート工場化に貢献
脱炭素へ向けた製品として金型用油圧シリンダーメーカー、南武(横浜市、野村伯英社長)の電動油圧シリンダー「e-Zero」がにわかに注目を集めている。脱炭素の決定版として同社が開発したもので、電動シリンダの精度と省エネ性、そして油圧製の大出力など電動と油圧の良いとこ取りをしたのが同製品になる。
「e-Zero」は消費電力95%減で、油圧シリンダ、サーボモーター、ポンプ、タンクを一体化し、油圧ユニットや配管も不要、電気配線だけで使用可能だ。さらに作動油量80%減、構成部品点数が少なく作動油劣化も抑えられているためメンテナンス激減で、低騒音設計(動作時70db)と作業環境改善につながる点も見逃せない。これら特徴に着目し、CO2排出量削減をはじめスマートファクトリー化を進める大手完成車メーカー等も「キレイな工場に貢献するとして採用に動いている。
これまで既存のサーボ弁を使用したシステムはエネルギー効率が悪く、消費電力の30%が無駄になっている。さらにシリンダが動作を行なっていない(回路が中立になっている)時にも常時モーターがフル稼働しておりエネルギー損失が大きい。これに対し、「e-Zero」はアイドリングストップ機能により必要な時だけモーターが稼働するため消費電力の大幅抑制を達成。油圧シリンダの荷重制御、位置制御、速度制御が簡単・高精度に実現でき、リリーフ弁による確実な過負荷防止で堅牢性に課題があった電動シリンダのようには壊れないのも利点だ。
近年、油圧シリンダーは油漏れ問題やエネルギーロス、システム設計に専門知識と経験が必要などの扱いづらい特性から高精度、省エネ、複雑動作のしやすさ等から電動への置換が進んできた。ただ既存の電動シリンダでは出力が低い、過負荷によりボールねじが故障する等問題があった。また「e-Zero」の高機能な特徴としては業界初のリアルタイムフィードバック制御による波形追従補償、繰り返し位置決め精度5μm、荷重精度±1%F.S.となる。これら特徴が評価され超モノづくり部品大賞において日本力 (にっぽんぶらんど) 賞を受賞した。