2024ダイカスト展示会注目のブース

ダイレクト21


引張強度が3割超向上

進化を遂げた「ランナー加圧法」

熱処理含めSDGs貢献

ダイレクト21はランナー加圧装置、スーパーダイカスト装置、新局部加圧システム装置、ソフトPF装置を披露する。コロナ禍に開発・実用化した「ランナー加圧法」は、ここに来て大きな進化を遂げている。使用上のウイークポイントも明確になり、ダイカスト会議(JD24-28)と展示会で紹介する。

3つの大きな進化として①引張強度が約3割以上向上した。また製品カットモデルもブースに展示、熱処理含めSDGs貢献が期待できる。②ビスケット厚さを10㍉以下にしても製品密度が低下しない。ランナー加圧部は製品部とビスケットの間にあり、ここを分断する。製品凝固時間(キャリングタイム)の大幅短縮が期待できる。③外観品質の改善ができる。特に大型ダイカスト製品など流動長の長い製品は超高速射出が有効だが、減速がネックになっていた。今回、減速区間を長く取り加圧遅れが生じてもランナー加圧でこれをカバーできた。これにより短時間充填法を有効活用できるようになった。

使用上のウイークポイントとして、ダイカスト生産で生じる溶湯のバックフラッシュ現象と同等のランナー加圧溶湯逆流現象が出ることがある。この現象はランナー加圧の動作とダイカスト射出計測で確認できるので、逆流現象を数値管理でき、トレーサビリティが確保される。ランナー加圧法の効果は表の通り。