(株)豊電子工業

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インゴットを25秒(昇温400℃)で均一加熱、CO2排出32%減

脱炭素へ、世界初の極短加熱「アルミインゴット予熱装置」


溶解工程の脱炭素化に向け、豊電子工業(愛知県刈谷市)、中部電力と名古屋市の日本高熱工業社の計3社は共同で従来不可能だった極短時間で予熱を実現するアルミインゴット予熱装置「HDサーモIG」を開発した。インゴットを最大500度まで均一に加熱できる本格的な予熱装置は世界初となる。2024年春に発売開始し、販価2千9百万円、年間100台の販売を目指す。

世界トップ級の熱効率85%を達成し、ガスや重油を燃料とするバーナー式に比べCO2排出量は32%削減。昇温時間400℃までの場合、5kgインゴット1個を最短25秒で加熱(500℃まで最短40秒)できる。バーナーを熱源とした熱風に比べると加熱時間は10分の1以下になる。

同装置は高速熱風の流速・温度・流動を緻密に制御する「流体制御式」(電気ヒータ+熱風)により、急速昇温を達成。仕組みは数百℃の熱風を装置内で高速かつ整流化して循環させ、従来は両立が難しかった急速加熱とインゴット全体の均一な加熱を可能とした。

さらに多連装式収納による高い処理能力も特徴で、表面の焼損を防止。観覧車状に配置した容器に複数のアルミインゴットを同時に収納することで最大で800kg/hの処理が可能。インゴット形状のばらつきがあっても加熱できる。

なお、本体寸法(mm)は幅1485×奥行3120×高さ2370、本体質量2300 kg、加熱寸法(mm)は長さ700×奥行100×高さ40程度。昇温温度は最大500度、処理量は最大800kg/h。

◇お問い合わせ先

 (株)豊電子工業  TEL: 0566-24-2360