(一社)日本ダイカスト協会

安全表彰制度」が発足

労災減へ向け、日本ダイカスト協会「安全表彰制度」が発足

対策・危険予知へ「情報共有」で脱3K

会員外も無料で参加可、多様な労災データ取得がメリット 

SDGsが叫ばれ、脱炭素と並んで安全対策は雇用及び取引における優先課題になっている。これを受け、日本ダイカスト協会(蔦昌樹会長、TEL 03-3434-1885)はダイカスト業界全体の安全水準向上を目指し、4月に発足した「安全表彰制度」において協会会員以外からの参加募集を始めた。 

会員以外でも無料で参加でき、四半期ごとに協会がまとめた労働災害データを取得できる。これまで自社内では気付かなかった多様なダイカストの労災事例が把握でき、対策・危険予知に活かせるのが最大の利点だ。優れた安全成績の事業所は「1年間表彰状」と会報・HPで社名を公表する予定。

対象はダイカスト専業及び内製メーカーで、参加には協会の定める労災報告書を毎月提出(3カ月1回も可)。災害の有無に関わらず対象期間は1~12月の1年間で、初年度の今年のみ4~12月まで期間とする。同協会では随時、会員以外の途中参加を歓迎する。労災対策は経営陣、従業員の全社一丸が求められるため、そのキッカケとして「表彰制度を活用してほしい」(同協会)と促す。

なお、協会が2012~2021年まで10年間のダイカスト労災をまとめたところ、災害発生で最も多いのは、「挟まれ、巻き込まれ」で、次いで「高温・低温物との接触」、「転落・転倒」、「飛来・落下」、「切れ・こすれ」「衝突」、「無理な動作」の順になる。症状は骨折、打撲傷、火傷が上位を占める。発生件数を作業工程別でみると鋳造が最大で、次に運搬、金型製作・補修、段取替、鋳バリ取りの順。災害発生件数を時間帯でみると圧倒して多いのが午後2~3時だ。

 「安全管理」は企業存続を左右‼ ユーザーに安心され、持続可能な業種へ

近年、安全管理に対する企業責任は大変重く、死亡など重大事故は送検され、厚労省により企業名や違反内容が公表されるほか、インターネットでも拡散されやすい。以後も履歴が残り、これにより企業イメージ低下にともなう取引先の信用失墜、求人活動への影響など社会的ダメージは計り知れない。

現在は隠ぺいなど自社内の姿勢に疑問を持てば、SNS等で従業員から悪評が外部に拡散されるケースも増え、一企業の不備で業種そのもののイメージ悪化につながる恐れもある。同業他社の労災が対岸の火事とはいえないのだ。経営リスク回避へ、業界各社の垣根を越えた安全管理の情報共有が求められている。

◇一般社団法人日本ダイカスト協会 

 https://www.diecasting.or.jp/anzen/