2022ダイカスト展示会注目のブース

日本ルツボ


「酸化物抑制と省エネ」の保持室電熱ヒーター式酸化物抑制炉

最新型炉「ハイブリッド・フリーダム」

日本ルツボはカーボンニュートラル実現に向け、酸化物抑制と省エネを狙い新開発した保持室電熱ヒーター式酸化物抑制炉「ハイブリッド・フリーダム」を紹介する。同炉は特別な処理をすることなく溶湯をキレイ(清浄)に維持管理できるアルミ連続溶解兼保持無酸化炉「フリーダム」をバージョンアップしたものになる。

一般的な保持室電熱ヒーター式溶解兼保持炉は、保持室内溶湯の酸化が進み、毎日除去しなければならないほどの酸化物が発生する。これは保持室内の酸素とアルミ溶湯による酸化反応であるため、電気ヒーターで加熱したとしても酸化が進むことになる。

この解決策として既販するフリーダムの性能を一段とカーボンニュートラル仕様に性能向上させたのがハイブリッド・フリーダムだ。溶解バーナーの燃焼ガスを保持室に導入し、保持室の溶湯液面に酸化皮膜を生成し、その酸化皮膜の保護作用により溶湯の酸化を抑制する仕組み。これにより酸化物抑制、溶湯品質向上、そしてCO2削減のための電力削減効果が見込める。

一方、アルミ連続溶解兼保持無酸化炉「フリーダム」の基本性能は保温室にフラットフレームバーナーと熱交換器を採用することにより火炎が直接、アルミ溶湯に触れることがなく過昇温度帯を作らない。さらに湯面を搖動させないことで酸化物発生が少なく、排ガスは保温バーナーに付帯する熱交換器で熱回収が大幅改善され、省エネにつながる。

なお、ブースでは「ハイブリッド・フリーダム」、「フリーダム」、ルツボ式高性能アルミ連続溶解兼保持炉「メルキーパー」の3つのミニチュア模型を展示する。ロングセラーの「メルキーパー」は、坩堝を使用した間接加熱で高品質・高歩留まりなアルミの連続溶解が可能。